日頃、創作活動の合い間に考えていることを“つぶやいて”いきますので、お気軽に閲覧いただければ幸いです。
【2021年 6月】
2021.06.12(土) 「日本画の基礎 第7回 構図について」
先ず花を描くとして、考えることは、写生をした中で一番描きたい花を中心に例えば図1~4のようにいろいろ位置を考えてスケッチの花をトレーシングペーパーなどで写した物を置いてみる。
イメージが決まったらそれに合わせて葉をつけて行きます。そのため写生の時にその植物の特徴をしっかり把握するようにします。葉の茎につく形、葉の数、対生か互生、蕾から咲き始め、盛り、散りぎわ散ったあとまで、花の生涯をしっかり観るような気持ちがあれば描く絵にどんな気持ちを伝えたいのかが自然に見えてくると思います。
図5~9は、花が上に咲くような時を考えました。写生をそのまま絵にするのではなく、その時に感じたこと、例えば風が強く吹いていた、雨が降りそうだった、とても寒い中強く吹いていた、鮮やかな色が印象的だった、または、蝶々が飛んできた、鳥が遊んでいるのが見えた等々、自分の気持ちをのせて行ければ楽しいと思います。機械のように何も感じないで写生をするなんてないはず。いいなと思ったらメモをするように描いてもいいと思います。後になってそれがとても役に立つと思います。
よく展覧会とかでいいなと思ってその構図を真似しようなんてしないでください。この絵の構成のどこに良さを感じるのか、新しさがあるのか、考えた上で自分ならどうするか、こうすればもっと良く自分が表現出来るのか、ちゃんと消化することが大事です。こんなことを考えていつも頭の中で絵を描いています。参考になれば幸いです。