日本画教室開講日

2024年4月
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
2024年5月
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
2024年6月
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30

※基本は第1、第3火曜日です。

 

   日本画教室案内


since 2016.6.1

良子の部屋

 日頃、創作活動の合い間に考えていることを“つぶやいて”いきますので、お気軽に閲覧いただければ幸いです。

【2019年5月】 

2019.05.30(木) 「絵の出来るまで」

 

 “どのくらいで一枚の絵が完成するのですか”と、聞かれることがよくありますが、絵の具を塗るということだけだと、数日で完成できますが、私の場合、まず描きたいものの写生の段階で数年描きます。

 

 花の場合、咲き初めから終わりまで上手く天気に恵まれ予定もあてられても長くて2週間、また次の年まで待たねばなりません。形が掛けてもイメージがでてくるまで頭の引き出しに入れたまま、待ちます。いつも頭の中で絵の世界を創る作業をしてやっと草稿で紙の上に形を現します。メモのようにして貯めて時々見てまた草稿に手を入れます。

 

 個展の予定のぎりぎりまで手を入れて、やっと絵の具をおく作業にはいれますがそこでも気に入らない時は、しばしばやり直します。描きあげてももう少しこうすればなんて考えてます。

 

 50年続けてもまだまだもう少し、この繰り返し大きさに関係なく考えてます。だから答えにくくなります。どんな絵を描こうかと思うことが一番好きな時かもしれないです。

2019.05.22(水) 「雑感」

 

 絵描きは、みんな絵に自信をもっていると思っていませんか?とんでもない。穴があれば入りたいぐらい自信なんてありません。でも好きだから止められないのです。

 

 学校で99パーセントの努力と1パーセントの才能があればなんでもできると教えられましたが、本当は才能のある人が努力することと、運がなければ叶えられないと思っています。でも止められない。そういうことが自分にとって大事なものを持てたことかもしれないと思います。

 

 特に絵は、上手い下手なんてありません。それぞれが好きとか嫌いとか勝手に思えばいいのです。思い深く、イメージをもって、描きたい世界を頭の中で遊んでいく。丁寧に味わいながら、明日も頑張ってです。

 

2019.05.08(水) 「写生について」

 

 長い連休もようやく終わりやっと少し静かな時間を持てるようになりました。この季節外に出れば庭でもたくさんの草花が咲いています。

 

 さて日本画の写生の特徴は、陰影をつけずに、線だけで描くこと。よってこの線が、それぞれの個性になるようです。繊細に、細かく見える全てを書き留めようとする。または、逆に固まりを大まかに書き留める。花鳥画を描くには、前者が多いように思います。風景では全体のバランスを描く時にも意識するので画面の骨格をしっかり書き留めようとします。

 

 写生とは、その時に感じたこと、爽やかな空気だったり、身の引き締まるような澄んだ冷たさだったり、躍動感たっぷりの花の咲く勢い、今の自身の気分に照らし合わせていったりさまざまな思いをのせてできるように思います。人間の眼には、それぞれのクオリティがあって同じようにどうやら見えていないと聞きました。実は今私の目が調子悪く片目で見ると歪むのですが、ありがたいことに脳が、修正して直線が歪んでいてもまっすぐになるのです。

 

 昔から私は、木を描こうと思っても枝を見えるだけ描き葉を付けていく、まさに一枚ずつ葉を追いかけて描いていました。それが難しくなって次は、どういう写生ができるのかわかりません。でもそれを楽しんでいきたいと思います。描く時間が、絵の世界を創るのかも。心のまま多いに楽しんでいきたいですね。