日頃、創作活動の合い間に考えていることを“つぶやいて”いきますので、お気軽に閲覧いただければ幸いです。
【2021年 4月】
2021.04.11(日) 「個展のテーマ」
個展のテ-マについて、まず開く場所と季節が決まったらメインに何を持って来るかを考えていきます。櫻の屏風をと考えてても、古木と若木では、全く表現したいことが異なります。
古木は、写生から私が描くと言うよりあちらからこう描けと言って来るように感じます。長年の歴史がその形になりたたずまいが語りかけて来るようです。画面に向かっても、構図を考えてというより、勝手に浮かんで来るイメージを捉えるかのようです。
若木の場合は、子供を愛でるようです。かわいい精気にあふれ花のひとつひとつがふっくらと柔らかく心が温かくなるようです。どちらの桜にするかで、それを引き立てるものが大きく違ってきます。どちらも捨てがたいですがこの初めの一歩で訴えたい心を決めています。
いつも私の作品を観てくださる方に会場を入って終わりまでの間にゆったりとした幸福な時を想い描いてくださればと考えています。個展は、新たな挑戦の機会ですが、自分が楽しくなければ伝わらないと思います。迷いながらではなく、描きたいものをトータルにひとつの音楽のようにと考えています。
さて描くモチ-フが決まったら次にようやく作業が始まります。次にお話します。